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企画展示伊達綱宗収蔵品発掘調査

発掘された副葬品「網袋に酸漿蒔絵合子」「黒漆隅切長手小箱」

2019.11.04

だんだんと寒さに向う今日この頃。皆さまいかがお過ごしでしょうか。
瑞鳳殿の紅葉も間もなくです。中旬から下旬の週末、秋のライトアップの際には、美しい紅葉がご覧いただけるのではないかと期待しております。
さて瑞鳳殿資料館では11月1日から14日まで秋のミニ企画展を開催しています。
画像は「網袋に酸漿蒔絵合子」と「黒漆隅切長手小箱」です。この2点は三代藩主伊達綱宗公の霊屋善応殿跡から出土したもので、
およそ272年の間、綱宗公と共に地中に埋納されていたものです。
なんと言ってもご覧いただきたいのは、この美しい艶!
出土後、洗浄を行い、状態の安定化措置を行った他には一切手を加えていません。
長手箱の中に2個の伊万里製の紅入れと蒔絵合子が納入されており、特に蒔絵合子の状態は良好でした。
この2点とも漆塗布の技法としては通常の下塗り、中塗り、上塗りの工程からさらに磨き上げ、鏡面のような艶を出す「呂色仕上げ」が施されており、
独特の深い艶を見せています。
善応殿跡出土の副葬品の内、漆工品は長らく収蔵庫にて状態安定化のために調湿保管されて来ましたが、このたび短期間での展示が可能となり、
初展示の運びとなりました。
芸術にも造詣が深かったとされる三代藩主伊達綱宗公の愛用の品。江戸時代当時の艶を保つ「網袋に酸漿蒔絵合子」と「黒漆隅切長手小箱」を
ぜひご覧いただければ幸いです。